カウントダウン
(どうしてもオレにつきまとうつもりなのかよ……。


そんなにオレが憎いのかよ……)


オレにかけられた解けない呪い。


そして、その呪いを解くためには忍の遺書が必要なはずだった。


でも、そんなものがどこにあるかもわからないし、本当に存在するかも疑わしい。


「遺書を探せ」とオレにメッセージを送ってきた忍は、その遺書を通じてオレに何を伝えたかったのか?


オレにはそれすらわからなかった。


「カウントダウン……」


道路の向こう側にいる忍の声がオレの頭の中に響いた気がした。


「お前は今から命を落とす。

カウントダウンは終わらない」


忍のその言葉にオレが息を詰まらせ、その場から全力で逃げ出そうとしたその瞬間、オレは自分の意思に反して車が行き交う国道へと歩き出していた。


そしてオレが国道の真ん中付近に立ったとき、右手の方から甲高いブレーキ音が聞こえてきて、オレはその音が聞こえた方に目を向けた。
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