藍先輩の危険な溺愛レッスン。

先輩の秘密



その日の2時間目は体育だったんだけど、休み時間にたまたま一人で校舎からグラウンドに移動していた時だった。


階段下で待っていたのは思わぬ人。


「愛菜ちゃん」


「あ、はい」


声がした方を見たら権田さんがニコッと笑ってこっちを見ていた。


相変わらず大きくて筋肉質な体形は威圧感たっぷり。


「愛菜ちゃん、後で二人で話せないかな?」


「え?ど、どうしてですか?」


「ここじゃちょっと」


彼はあたりを見渡して意味深に眉をひそめた。


一瞬告白かなって思って後ずさりする。


「ああ、心配しないで。話したいことって言うのは俺のことじゃなくて藍先輩のことだから」


「えっ」


知らず知らず前のめりになっていたことに自分でも気が付かなかった。


「藍先輩の秘密を愛菜ちゃんに教えてあげたいなって思ってさ」


「秘密……ですか?」

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