藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「う、うん」


「やだ、愛菜ったらそこで顔赤らめないでよ」


「……」


どうやら私すぐに心の中が顔に出ちゃうみたい。


先輩にもよく言われるんだ。


「と、とにかく今夜クラスのみんなで夏祭りに行くことは先輩も了承済みだし、大丈夫だから」


かなり強引に話を本筋に戻した。


「これからはクラスのみんなと親睦を深めたいし、いい機会だよね」


「そうかな……。男子なんてウザって感じだけどな」


瑠夏ちゃんは唇を尖らせて横を向く。


その視線の先には……。


おおっ、やっぱり中島くんがいる。


瑠夏ちゃんは心の中と口から出る言葉が逆さまなのかもしれないな。


とくに中島くんが絡むと余計に。


よーし、今日はそんな瑠夏ちゃんの恋のサポートもできるように頑張るんだ。


「愛菜どうしたの、ガッツポーズなんてして」


「ううん、なんでもないよエヘヘ」
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