愛しても、いいですか

結婚式と永遠の愛を

ぽかぽかと温かい春の日差しが降り注ぐ、3月末日の大安の土曜日。

今日は新さんの弟の海さんと美咲さんの結婚式。
厳かな式を終えて、色とりどりのフラワーシャワーの中を幸せそうな笑顔で歩く海さんと美咲さんはとても綺麗だった。

「…沙耶香」 

呼ばれて隣の新さんを見やれば目が合い優しく微笑まれる。その隣には隼にぃ。

私は大石さんのことを新さん、新さんは私のことを沙耶香、と呼ぶようになっていた。

ー婚約者として弟の結婚式に一緒に出席して欲しい。

あの日、私がそれを受け入れてからの新さんの行動力といったらすごかった。

まずは新さんのご両親に私を紹介する手筈を整え、その後、私の実家へ挨拶に行く段取りもあっという間につけてしまった。

新さんのご実家に伺う日、あのワンピースを着て、社長と奥様の大好物だと言う老舗和菓子屋の芋羊羹を手土産に臨んだ。

ドラマで見るような大邸宅を前に、これはちょっとさすがに…と尻込みする私を新さんが優しく諭し中へと引っ張って行く。
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