久しぶり。
これは、私が最初で最後の恋をする物語。








1、地獄の始まり




私はどこにでも居る高校生
友達もいるし勉強もできる方だと思っている
だがしかし彼氏いない歴年齢(処女)だ。
この歳になったら1人や2人と経験があってもおかしくないけど
私には誰1人寄り付かない
友達は彼氏がコロコロ変わってて羨ましいもんだ。
毎日惚気を聞くのが正直しんどい・・・

「昨日ね、彼氏とデートしてサプライズされてもう嬉しくてさー!」

あぁ、またこの話か・・・
この流れだとあの言葉が飛んでくるだろう

「蒼も彼氏作りなさいよ!そしてダブルデートしよ!」

きたきた
祐美は彼氏がかわるごとに同じ事を言ってくる
本人は悪気があって言ってる訳じゃないから多めにみてるがやめてほしい。
聞き飽きている私は

「あぁ、うん。。そのうちね」

と軽く受け流すことにした
祐美は「約束ね!」といい話を変えた


ー 放課後 ー


何だかんだで祐美の話を流しつつ今日の授業が終わり
深いため息をしてある人が待っている教室へ向かう
今日は一緒に帰る約束をしていた。

ガラガラガラガラ・・・

「蒼おっつ〜!」
「美桜うるさいっ」

扉を開けてすぐにがっつり肩を組んできたのは幼馴染みの美桜
こいつは学年一のイケメンでファンクラブがあるとかないとか?
まぁ、この情報はどうでもいいんだけど。

「女に軽々しく肩組むなって毎回いってるでしょ?」
「蒼は幼馴染だからいいじゃん」
「はぁ、周りの女子が羨ましそうに見てんの分かんないかな・・」

まだ教室に残っていた女子が私を今にも殺しにきそうな目をして見しているのを感じる。
なのに美桜は他人事のように

「んー?知ったこっちゃねぇ!」

ってさ・・・
その時、私の拳に力が入るのが分かった
ふざけんなって腹の底から込み上げそのまま勢いよく美桜目掛けてパンチをお見舞いした

「人のことも考えろバーーーーカッ」
「グフッ・・・」

まさかの私の拳は相手のお腹の溝にクリーンヒット
美桜も予想してた痛さの10倍もの痛みで蹲ってしまった
申し訳ないと思い謝ろうと駆け寄ろうとしたその時

「ひっどーい、美桜くん大丈夫?」
「美桜くんが可哀想」

さっき見てた女子達が割って入ってきた
私は美桜に謝りたい気持ちと女子達から逃げたい気持ちに襲われ
恐怖に負けてしまいその場から立ち去ってしまった・・・

「ご・・ごめん。本当に・・先帰るね。」

下を向きカバンを持っていた腕に力を込め全力で下駄箱まで走った
ごめん・・ごめん・・心の中で叫んだ
途中、美桜の私を呼ぶ声が聞こえた気がしたが足を止める事なく走った
そして下駄箱についた私は暴れる心臓と酸素を欲しがる肺を落ち着かせることに
集中した。
美桜は痛みと女子達に止められているのか後を追って来ることは無かった

「自業自得なんだから」

口から思わずボソッと溢れた言葉
誰にも届かずただ校庭にいる野球部の声に掻き消された。







そして私は
これから地獄を味わう事をまだ知らない。






                                   つづく。
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