白いジャージ3 ~先生とバージンロード~



「お前らには、俺の気持ちを知っていて欲しかった。俺が矢沢と付き合ってるってことを、お前らがどう思うのかすごく不安だった。隠していたことを、みんなはどう思うだろうって、今日の日が怖くて仕方がなかった。俺は、本当にお前らのことが好きだから」



隣にいる私の肩にそっと手を回した先生は、私の緊張をほぐすように、肩をポンポンと叩いた。




「あの1年間は特別だった。、俺にとって、本当に忘れられない時間だった。あ、それは矢沢がいたからじゃねぇよ。まぁ、少しはそれもあるかな」




先生は、照れ臭そうに笑って、それを見て、みんなも笑った。




「3年生の担任は、本当に大変だった。でも、楽しかった。たくさんの生徒を教えて来て、年々俺の教え子も増えていくんだけど、お前らのことは一生・・・忘れない。お前らにとっては1年間担任になった先生ってだけかも知れない。でも、俺にとっては・・・初めて担任を持つことの喜びを感じることのできたクラスだった」



先生の話をみんな黙って聞いていた。



私は先生の話している顔が見たくて、みんなの方に移動した。


先生は時々私の目を見て、微笑んでくれた。



今までみたいに、目が合うとすぐにそらすんじゃなく、じっと見つめてくれる。


もう、隠さなくていい。

堂々と『彼女です』って言える。







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