白いジャージ3 ~先生とバージンロード~



「おばあちゃん・・・」



窓から見えた満月に向かって、おばあちゃんを呼んだ。





おばあちゃんは、きっと見てる。


おじいちゃんと一緒に私達家族を見守っていてくれている。



不思議だね。


おばあちゃんの手を握れなくなって、もうしばらく経つのに、

今でもおばあちゃんの手の温もりをはっきり覚えてる。



そして、昔よりももっとおばあちゃんを近くに感じることができる。






先生と別れた時、どれほどおばあちゃんに支えられただろう。




おばあちゃんの存在が私の中でどんどん大きくなっていて、

こうして悩みにぶち当たると、必ず助けてくれる。



おばあちゃん、見つけたよ。



私・・・おばあちゃんに出来なかったことを、他のおばあちゃんやおじいちゃんにしたいと思う。



あんまり会えなかったから、おばあちゃんとはあまり一緒の時間を過ごすことはできなかったけど、その分・・・


人生のずっと先輩であるお年寄りの方と接する仕事をしたいと思う。




向いているのか、自分にできるのかまだわからないけれど、

やっと・・・未来の自分が見えた。




私は、また先生とおばあちゃんに助けられた。


ピンチになると、心の中で叫ぶ。


「おばあちゃん!」


「先生!」



って。


必ず、2人ともが力を貸してくれるんだ。




スキー場で転んで崖から落ちた時も、

そうだったね。



雪の中に埋もれながら、私は2人の名前を呼んだっけ。












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