堕天使、恋に落ちる
一度起きた由那だが、すぐに寝てしまった。
「綺麗だ……」

なんでこんな天使みたいな由那をアイツはちゃんと愛さなかったんだろう。
既婚者だから?
愛が重いから?

こんなに必死に尽くそうとする、由那を。
どこが重いのだろう。
俺からしたら、もっともっとって思うのに。

だってきっと俺の方が確実に、重いはずだ。
まぁ、アイツが手離したおかげで俺が手にいれられたんだから、感謝してるがな。

「ねぇ、由那。
もっともっともっともっと………
俺が困るくらい、愛をちょうだい?
早く二人で堕ちてしまおうよ………」


俺は外が明るくなるまでずっと、由那の綺麗な寝顔を見つめていた。




ピピ……ピッ!
「あー俺だ…例の件頼む……」
ピッ!
「由那……今から由那の周りには俺しかいなくなるよ……」

*****一徹 side・終*****
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