お日さまみたいな温かい君に包まれて
──キーンコーンカーンコーン……。



「授業始めますよー」



チャイムが鳴り、ドット柄のネクタイをつけた社会の先生が教室に入ってきた。



「先生、今年も宿題出すんですかー?」

「はい、もちろん」



挨拶を終えてすぐに、クラスメイトの男子が声を上げた。

この社会の先生は少し変わった人で、去年は妄想旅行の宿題を出したのだ。


先生が言うには、ただ観光地や歴史の勉強をするよりかは、「もし旅行に行くとしたら……」と考えたほうが、楽しく勉強できるだろうとのこと。

おかげで、去年は北海道の地名をたくさん覚えることができた。


今年は何だろう。
規模をデカくして、世界一周旅行の計画とかかな?



「今年の宿題は、自由研究です」

「「ええっ⁉」」



教室のあちこちから驚きの声が上がった。

内容は、地理、日本史、世界史、政経……つまり、社会に関することなら何でもいいそう。

いや、幅が広すぎて迷うよ! みんなも動揺しまくってるし!



「楽にできるオススメのジャンルはありますか?」

「うーん、そうだなぁ。去年は、親やおじいちゃんおばあちゃんに昔話を聞いた人が多かったかな。あとは、時代別に流行っていた物を、写真に撮ってまとめてきた人もいたよ」
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