ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
和解
福岡空港。
私達は三人で院長夫妻の到着を待った。
「緊張する…」

「そう緊張するなよ…莉子」

「そう言うけど…」

「来たぞ…」

和寿さんが到着ゲートから出て来た院長夫妻の姿を見つけ、手を振った。


「父さん、母さん…」

「和寿…」

和寿さんは笑顔で二人を迎えた。

私と和志はとりあえず頭を下げる。

「父さん、母さん…紹介する…俺の妻となる莉子だ…そして…この子が息子の和志だ」

「写真で見るよりも…小さい時の和寿にそっくりだな…」

和志は初めて対面する祖父母に首を傾げ、私のドレスの裾を引っ張る。

「ママ…だれ?」

「あ…和志のおじいちゃんとおばあちゃんよ・・・」


「そう言えば…莉子さんに自己紹介していなかったな…俺は伊集院千歳…和寿の父親だ…隣に居るのが妻の美岬で、和寿の母親だ…」

「話はホテルに着いてから・・・食事をしながらしよう…父さん」

「そうだな…」
院長は和寿の言葉に頷いた。

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