ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
解けない魔法
彼はホテルの部屋をリザーブしていた。

「用意周到ですね…」

「・・・そう思われても仕方がないな…」

彼は苦笑いを浮かべてスーツの上着を脱いで、椅子の背もたれに掛ける。

彼のリザーブした部屋はスイートルーム。
硝子越しに見える夜景も素敵だった。

「キレイ」
私は硝子にへばりつき、夜景を見つめる。

「夜景もいいけど…俺のコトも見て欲しいな…莉子」

「えっ?」

振り返ると突然、彼は唇を重ねて来た。


「んっ…」

柔らかい彼の唇の感触。
肩越しに彼とのキスに戯れる。

腰を抱かれ、カラダを密着させられ、彼の湿った熱い舌が口内へと差し込まれて来た。

こんなにも甘いキスは久しぶり。

雄平とのHに甘い雰囲気は全くない。
最近の雄平は自分の欲望を吐き出すだけ。
私を単なる性処理係としか見てなかった。
こうして、優しキスを幾度も落とされ、私もまた女として彼を求める。
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