ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
私は和寿さんに心から愛されていると全身で汲み取った。

シンデレラの魔法は真夜中の十二時の鐘の音で解けてしまうけど。

私のかかった魔法は朝まで続いた。

遮光カーテンの隙間から朝の光が射し込んでいた。
彼のスマートフォンの目覚ましの音が響く。

「朝か・・・」

和寿さんは上体を起こし、サイドテーブルに置いたスマートフォンと眼鏡を手に取った。

「おはようございます…」

私も目を覚ます。

「莉子も起きた?」

「はい」

昨日抱かれた彼の厚い胸板が見える。
ジッと彼の胸板を見ていると私の方に顔が向いた。

「…莉子ってHだな」

「・・・すいません…」

「・・・大丈夫だ。俺もHだから…」

彼はふわりとした笑みを浮かべて布団の上に放り出したバスローブを手にした。


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