ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
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「どうぞ…」

和寿さんは私を自分のマンションに招き入れた。
東亜にほど近い高級マンション。
エントランスの床は大理石だし、コンシェルジュが常駐していた。
私と雄平の住むアパートは二階建てで老朽化して、鉄骨の階段だって錆びついて、下りる度に軋んでいた。

「お邪魔します」

「これは?」
玄関先の段ボール箱が気になった。
「あ…従兄の司(ツカサ)の荷物だ…気にしないでくれ」

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