ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
「私は貴方と…復縁なんて…」

「じゃ雄平さん…貴方のご希望の額を貴方の口座に振り込んでおきます…」

院長夫人はそう言って、椅子から腰を上げた。

「莉子お前も何かオーダーしろっ…」

「私はいいわ…」

雄平は院長夫人から金を貰う為に私を呼び出した。

「・・・和寿は私と千歳さんの大切な一人息子なの…申し訳ないけど…貴方には和寿を渡せないわ…ゴメンなさいね…広瀬莉子さん…」


院長夫人の言葉遣いはとっても丁寧だけど…冷たい響きだった。

私はその声に怯んでしまった。

和寿さんは私が愛してはいけない人。
それは分かってる。私が一番よく分かってる。

でも・・・私は彼を愛してる。


院長夫人は雄平のコーヒー代を払い、カフェを出ていく。

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