一目惚れした人は学園の王子様
                    
 風が強い。私も、それに負けずに元気いっぱいで歩く。なのに、一瞬の出来事で、わたしの気持ちは、悪くなった。

「ねぇ、ねぇ、そこの可愛い子ちゃん。」

「、、、、、、、、。」

「おーい。無視しないでよ。」

 気持ち悪い。とても。そして、その男は、私の手首をギュッと掴んで、私の顔を覗きこんだ。

「ひっ!!」          

「へへーん。なんだよ、しゃべるじゃん。」

「しかも可愛いじゃん。」

あぁ、もう、高校に間に合わないかも。高校初日に最悪だ。
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