最悪な恋の落ち方
「現実の医者もあんな優しかったらいいのにな〜……。ってか、ドラマに出てくる女医さんってみんなエロすぎるだろ」

健康診断が終わったら何を食べようか、と現実逃避をするために考えながら草介は歩く。憂鬱なことが終わった後は、少々厳しいことを言われてもおいしいものが食べたいものだ。

歩いている草介の目の前に巨大な交差点が見えてくる。ここは多くの歩行者が行き交い、車もよく通る場所だ。そのため、交通事故もよく起きている。

「あっ、信号青だ」

草介が信号を見ていると、ちょうど信号が青に変わったところだった。多くの歩行者が横断歩道を渡っていく。草介も渡ろうと急いで走り出した。刹那。

耳をつんざくようなブレーキ音がして、草介の足が止まる。グレーの乗用車が歩行者が多く渡っている横断歩道に突っ込んできたのだ。そのまま乗用車は多くの車に追突し、電柱にぶつかってようやく止まった。

車に乗っていた人たちが大勢車から降りる。横断歩道には、乗用車に轢かれた人が何人も動けずにいた。
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