好きになってもいいですか？

「アート、おはよう！」

かなり涼しくなってきたというのに、赤い胸元の大きく開いた薄いワンピースを着たブラウンの髪の女子生徒が親しげに話しかけてくる。アートにその女子生徒はどんどん近づき、豊かな胸がはっきりと見えてアートは慌てて目を逸らした。

「アリア、よくそんな格好で……」

アリア・フェルプスにアートは顔を真っ赤にしながら言う。アリアはアートと一番仲のいい生徒だ。アリアによく生徒のことを相談されるため、自然と仲良くなった。

「ええ〜？可愛くない？女の子のおしゃれに妥協なんてできないわ！」

アリアは頬を膨らませ、手を組む。豊かな胸がさらに強調され、アートは空を見上げた。

「アート、こっち見てよ〜」

アリアにからかわれるように言われ、アートは「見ない！」と強く返す。見てはいけない部分に自然と目がいってしまうのはわかっているからだ。

「ふ〜ん、スクールポリスさんってウブなんだ〜？」

アリアがニヤニヤした顔で言い、アートは「こら！大人をからかうんじゃない！」と言った。