ふたつの愛し方
全てを呑み込むまでに、快感の波を堪えるようと……下半身に自然と力を入れている。

その度に朱希は、アアアーー…ッ!と声を上げるのは、達した証拠で。

朱希の蕩け切った液体が無遠慮に絡み付いてきて、痙攣を繰り返している。

この刺激がまた俺を昂せるのに、もっと、だとか。

キスして、だとか……強請られると、背筋に鳥肌が立つような快感が走るけれど……応えてしまう。


俺も、もっと味わいたいから。

唇が腫れるくらいキスをしたいからだ。

そのせいで……朱希を抱いた翌朝は必ず、唇が腫れている。

当然、朱希の唇も。


こんなに、熱い吐息が漏れてーー…特に強く感じる同じ場所に、わざと導くと朱希は逃げようと……腰を落とす。

逃がすまいと、腰に腕を回して引き寄せて、激しく弱く、強く律動するとー…ー俺もそろそろ………


「……っ……朱希……ッ……いいか?」


毎回、そう訊くのは……最後だけは一緒に絶頂を味わいたいからだ。

グッと強く強く、締め付けられると一滴も残さないと絞り出される感覚、、、朱希だから感じられた、はじめての快感も味わえる。


大きく頷いてーー…

一番奥ね………と、吐息交じりに囁かれて。

その一番奥の、お互いが感じる場所へ液体を打ち突けるように放つ。


朱希に身体を預けて、抱き締め合って息を整え合い、キスを交わす。

何度も何度も、何度も戯れるように。


この日は、明け方まで求め合って……ー

おやすみ、と隙間なく身体を絡めるように、眠っていて…ーー

起きた瞬間の身体の痛さは、身も心も満たしてくれていた。
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