燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
おまけ話:東雲総合病院医師たちの幸せな一日

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―――これは、最終章の半年ほど前のお話……。



「ひっく! うぅっ……!」
「……つばめ、泣きすぎ」


 隣の席に座っていた天馬先生がハンカチを差し出してくれる。
 私はそれを受け取って、涙をぬぐった。


「だってぇ……」


 もうさっきから泣きっぱなしだ。
 頑張ってした化粧もきれいにとれているだろう。

 だって。だって……。

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