縁は異なもの味なもの
隣県の井上家へやって来た大輔と真央。

真央は車を降り、
唖然と大輔の実家を眺めていた。

「真央、オレんちだよ。お〜い。真央〜
大丈夫か? どうした? 具合が悪いのか?」

「ねぇ、大輔さん、ここが実家?
旅館みたいに広いんだけど……」

「ああ〜、爺ちゃんの代は土地の売買もしてたからさ〜、 ただ広いだけだから〜 さ、行くぞ! 
家なんかより母さんの方がビックリするからな!」


大輔が門のインターンホンを押すと、玄関の扉が開き玄関から女性が走って出てきた。

「お兄ちゃん! マオちゃん!!!
いらっしゃい〜!待ってたわ〜!!」

「はじめまして、立川 真央です。
今日は、よろしくお願い致します!」

「キャァ〜スゴイ美人さん!!
よろしくね! マオちゃん!コッチよ〜!」
香代子は、真央の手を引き玄関へ入って行った。

大輔は、ハァ〜とため息をついて、2人の後から玄関に入る。

「いらっしゃい、兄ちゃん。
な! 今日は一段とスゴイだろ?」

「あ!早く行かないと!康平!行くぞ!」

「そうだ! マジでヤバイわ! 行こ!」

2人で急いで応接間へ行くと、既に真央の横には香代子が座っていた。

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