縁は異なもの味なもの
「お疲れ様でした。じゃあ、新幹線の駅まで向かいますね!」

「大輔くん、本当に君は御曹司なんだね…
こちらへ来てみて実感したよ。ね、美也子さん。」

「本当に…。大輔さんのお家は…
大企業の経営者のお宅の 御坊ちゃま…
ねぇ〜本当に真央で大丈夫かな?」

「ハハハ! 
確かに会社は爺ちゃんや父さんが努力して大きくしたものです。
会社はこれからは、潰れないようにオレが努力する番です。
両親もそうですが、愛する家族の為に仕事を頑張れると思っているので、
信頼して愛している伴侶じゃあないとダメです。
だからオレには真央じゃあないとダメって事です。」

「うん。そうだよね。ゴメンね。」

「お義父さん、お義母さん。
会社では重役になるオレですが、
家族の前では ただの 井上 大輔ですから!」

「うん。」

賢司と美也子も、大輔の事を信じている。
御曹司だと傲慢さがあるわけでもない。
大輔の両親も自分たちを見下したりするような方々ではない。
真央が井上家へ嫁ぐのを本当に喜ばしく感じた。

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