Livre magic〜魔法使いの告白〜
もう、僕は独りじゃない。それが嬉しくて、この世界に転生してよかったと今日までに何度も思ったんだ。

「ありがとう」

そう僕は言った後、微笑む。目の前の景色はすぐ涙でぼやけていくけど、メルキュールが「泣いてもいいよ、今はたくさん泣いて」と言ったから、すぐに表情は崩れてまた子どもみたいに泣いてしまう。

「先生!」

エリカが泣きながら僕の手を握る。触れられた手に、僕はドキッとしてしまった。感動と恋心が混じっていって心の中に綺麗な色が現れる。

メルキュール、カズ、シャルロットも僕の手を握ってくれた。温かい。とても綺麗な物語だ。

僕の涙が止まるまで、みんなは僕の手を離さないでいてくれた。




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