きみのため
「おかえり真央。ずっと待ってたんだよ」
にっこり微笑む紫乃くん。
「紫乃くん、お仕事は?今日はお休み?」
「仕事なんてどうでもいいよ。
俺は真央に会いたかったんだ」
一歩近づかれ、手首を掴まれる。
穏やかな表情とは裏腹に、その力は強い。
「これから真央とドライブに行きたいなって思ってるんだけど。どうかな?久しぶりに」
「え、と…ごめんね、
わたし勉強しなくちゃ」
そう、わたし達は2週間前のドライブ以降、1度もドライブには行っていない。
というか、デートすらもしていない。