きみのため
「もう邪魔するやつもいないよ。
早く、幸せになろう」
「んっ…やぁ」
痛みで悶えるわたしに
紫乃くんはついに刃先を向けた。
腹部に食い込み、異物が体内に入ってくる。
「いっ…あぁ」
「痛いね、ごめんね…頑張ろうね真央」
刺されながら頭を撫でられる。
大好きだった紫乃くんの手は
わたしの血で真っ赤に染まっていた。
知らないうちに、涙ばかりが溢れていて
「泣いているの?可愛い…。
大丈夫だよ、俺がいるからね」
甘ったるい声を出すその唇に
苦しみで喘ぐ声を塞がれてしまった。