消えない傷・消えない痛み

**我が家の朝


マリーナさんは、今二人目が
お腹にいて
安定期の間に実家に報告に
帰ることになったらしい。

当初は、伊織が一緒に
行くつもりだったが
アメリカの友人にお呼ばれされた
お母様が、一緒に行く事になったらしい。

伊織もマリーナさんと
幸せそうで良かった。

と、思い返しながら
朝食の準備していると
暖大が起きてきて
「おはよう、ママ。」
「ひろ、おはよう。
顔を洗って、パパを起こしてくれる?」
「はぁ~い。」
少しすると·····
「あ~あ、きゃ~っ、アハハ」
と、賑やかな声が、近づいてくる

桜花が私をみると
手を出してくるから
一度、手を拭いて桜花を抱き締める。

そんな私達を蒼大は、
まるごと抱き締めて、
私の頬にキスをしながら
「おはよう。」と。
私も
「おはよう。」と、返して
桜花をラックに置いて
朝食を並べて
みんなで食べる。

食べ終わると桜花を抱いて
暖大の着替えを見ている
手を出すのを嫌がるし
本当に出来ないと訊いてくるから
見届ける毎日
「すごい。上手にできたね。」
と、暖大に言うと
嬉しそうに笑う
桜花もきゃっ、きゃっと笑っている。

蒼大も準備できて
「ごめんね、手伝えなくて」
と、言うと
「構わないよ。」
と、桜花の頭を撫でて
「暖大、行く?」と、蒼大
「はぁ~い。」と、答える暖大
二人を玄関に送る

「いってらっしゃい。」
「ママ、おうか、行ってきます。」
「美桜、桜花、行ってきます。」
と、暖大と蒼大
蒼大は、美桜のおでこにキスをして
出掛けていった。

私は、自分の準備をし
桜花を母に預けてから
出勤した。

一日が終わると
母にお礼を行って
暖大と桜花を連れて帰る。

暖大が桜花と遊んでくれている間に
夕飯の準備をする。
少しバタバタするが
料理も苦手ではないし
食べてくれる人がいるから
作りがいがある。

時間がある時は、
三人でお風呂に入り
暖大は、自分で着替え
私は、桜花に服を着せて
二人に水分を渡して
自分も着替えて
リビングダイニングに行き
子供達と一緒に
水分を取り蒼大を待つ
二人に絵本を読んでいると
はじめは、
どうなるの?とか
わぁ、とか
あーあ、ぶーぶーとか
騒いでいたが·····
二人とも船をこぎはじめる
うふふっ、可愛い!

少しだけ、そのままにしていると
玄関が開く音が·····
「ただいま。」
「お帰りなさい。
ごめんね、迎えにいけなくて。」
「大丈夫だよ。たぶん寝てると」
と、二人の頭を撫でて
私の頬にキスをして
手を洗ってから一人ずつを
部屋へと運んでくれる蒼大
二人の寝顔を見てから
戻ってくる。

その間に食事を温めて並べる。

蒼大は、戻って来て
私を抱き締めて
キスをしながら
「一人でごめんね。
    大変だろう。」
「うふっ、大丈夫だよ。」
と、返して
蒼大が食べるのを見ながら
話をする。

海外の赴任をお断りしているからか
残業はある。
土曜日も出社することもあり
体を心配して
「赴任しても大丈夫だよ。」
と、言うが
「俺が嫌で、俺が大丈夫じゃない。
美桜や子供と離れるなら辞める。
美桜は、寂しくないの?
俺が居なくても」
「寂しいよ。きっと。
蒼大に甘やかされてばかりだから。
でも、忙しそうだから、心配で。」
と、言うと。
蒼大は、私の所に来て
私を抱き締め
「ありがとう。」
と、言いながら
「忙しいけど、美桜や子供達がいる
から頑張れるんだ。」
と、言う
「無理しないで。」
と、言い終わると
沢山のキスをされた。
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