寄り添う花のように私はあなたの側にいたい
もしかしたらさわかさん、お茶に誘ったのは、私を馬鹿にしたいから?

女って、怖いわ。

「では、老体はここでお暇しよう。保、後は頼むぞ。」

そう言って、お父様は私の肩を叩いて、茶室を出て行った。

「では、私も……」

「小花はいていい。」

保さんが、私の腕を掴んだ。

その様子を見て、さわかさんの表情が歪む。


「さわかさん。はっきり言うが、僕は君と結婚しない。婚約パーティーにも出ない。」

「もう日取りは、決まっているのですよ?」

「関係ない。今の内に断ってくれ。」

そして保さんは、立ち上がった。

「あの、保さん。」

まさか、さわかさんを1人にするの?


その時だった。

さわかさんが私の腕を掴んで、入り口を塞いでしまった。

「あなたのせいよ。」

さわかさんは、私を睨みつける。

「あなたがいるから、私は恥をかくのだわ。」

「それは……」
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