旦那様は征服者~帝編~
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「よし、できた!」
あっ、もう七時だ!

急いで寝室に向かう。
ガチャ━━━━
「帝。朝だよ?起きて!」
シルクのシーツからのぞく、帝の鍛え上げられた腕。
背中には立派な大蛇が睨みをきかせている。
毎晩私を抱き締めて眠っているので、左腕が伸ばされた状態で、眠っている。
「んぁ…あー朝?」
「うん、もう七時だよ?」
「ん。起こして?」
そう言って腕をこちらに伸ばす。
「うん」
片腕を引っ張るが、当然私が起こせるわけがない。
「なんてね…はい、つかまえた!」
そのまま引き寄せられ、あっという間に帝の腕の中だ。
帝の胸の音が“ドクッドクッ”と聞こえる。

「離して?時間なくなるよ?また佐倉さんに怒られるよ?」
「あっ!今、佐倉の名前言ったね?」
「え?」
「ダメだよ?約束、忘れたの?俺の前で俺以外の名前を、必要以上に言わないって約束したよね?」
「ごめんなさい…」
「さぁ…どうしようか?お仕置きは何がいい?」
恐怖で身体が震える。
「帝…ごめんなさい。もう言わないから…」
「フフ…可愛い…!
じゃあキスで我慢してあげる!」
それまで、私が帝の上に乗っていたのに、すぐ体勢が変わって、あっという間に組み敷かれた。

「ンンン……んぁ…」
「ん……。ほんと可愛いなぁ。もういいよ。じゃあ朝飯食べよっ!」
「うん…」
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