旦那様は征服者~帝編~
今度はベットに寝かされ、組み敷かれた。
身体中にキスマークが、ついていく。
私の身体には服で隠れる部分全て、キスマークと噛み痕だらけだ。
「帝……そこ…だめぇ…や…」
「どこ?ここ…?」
「あっ……やぁ…だめぇ…」
敏感な部分を帝に攻められる。
それだけで、飛びそうになる。

快感に我慢できなくて、必死にシーツを握りしめた。
「紫織。シーツじゃなくて俺にすがれって言ってるだろ?」
「でも……爪、たて…ちゃう…」
「だからいいって言ってるだろ…?紫織になら引っかかれていいって…!
ほら、俺にしがみついて…?」
帝に手を掴まれ、帝の首に両手を回された。
「んぁぁ……あ…あぁ…やぁ…」
「紫織…俺を見てて……」
気持ちよすぎて涙で視界が霞む。
帝が私の目元にキスをする。
私を見つめる帝の瞳が妖しく綺麗に光る。
囚われたように、目が離せない。

こんな苦しい支配をうけていても、放れられない。


私は帝に侵されている。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ん……」
「あ、やっと目ぇ覚ました…!」
先程と同じ、帝の真っ黒な目に見つめられていた。

「…ずっと見てたの……?」
「うん…早く起きろって念を送ってた……」
「念(笑)?」
「そう…だって見つめ合わないと意味がない。俺と紫織はいつでも」
「眠くないの?」
「眠くないわけじゃないけど、紫織をもっと見てたい…」
優しい穏やかな表情で、頬を撫でられた。
その表情はとても甘い。

「不思議…」
「ん?」
「帝はとても怖い人なのに、時々甘ったるくて別人に見える」
「そう?それは紫織のこと愛しているから……」
「私も…帝を愛してるよ…」
< 9 / 34 >

この作品をシェア

pagetop