クールな部長は独占欲を隠してる【6/18番外編追加】
「…うん。部長はどうかわからないけど、私は好き」

進藤の真剣な瞳をしっかり見て伝える。

「…多分、部長も好きだよ、東のこと。見ててわかる。あの電話の時の部長も今朝の部長も、俺に東を取られまいと必死だった。いつもはあんな余裕かましてるのに、東のことになると全然余裕なくてさ」

「…え…」

「東が男の言動は信用ならないって思ってるの知ってるけどさ、部長のあれはもう全身で東が好きって言ってるよ、悔しいけど…」

部長も私のことを好き…?本当に?

「東はさ、もっと自分に自信持っていいと思うよ。俺は東を男性不信にした大学時代の男を殴ってやりたい。それで東が疑心暗鬼になって幸せになれないんだったら尚更!」

進藤がグーパンチする真似をする。

「それに俺に4年間も片想いさせた女なんて、東しかいない」

…だから自信持ってがんばれ!と、戯(おど)けてにっ、と笑う。
進藤の優しさが温かい。私は本当に友達に恵まれている。涙が出そうになる。こんなに言われたらもう、逃げないで頑張るしかないじゃないか。

「…ありがとう。がんばるよ」

私を好きになってくれてありがとう、心の中で
そう付け足して、胸がいっぱいでもう食べられなくなったサンドイッチを片手に2人で緑の小径を歩きながら会社へ戻った。
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