ぽっちゃり令嬢に王子が夢中!


そして手をつないだ瞬間、背後からのひそひそ話が耳に届いた。


「サニーの言っていたぽっちゃりさんだね」

「ええ、可愛いでしょう?」


元王妃を、サニーだなんて特別な愛称で呼ぶ、異国の元帥。
これは、只事ではない。


「……」


ロマンチック!


「うわぁ、レースみたいなデコレーションだね。てっぺんから食べるかい? それともカットして芸術的な断面を眺めようか。ねえ、イーリス」

 
私はヨハンと一緒にデコレーションケーキを見つめた。
< 107 / 109 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop