ぽっちゃり令嬢に王子が夢中!
14 新しい朝


「ん……」


讃美歌の大合唱で目覚める、朝。

 
「ふぁ~あ」


ベッドに座って、あくびと背伸び。
すっかり空っぽのお腹を撫でて、身支度を整える。

きちんとしておかないと。
もう公爵夫人なのだし。


「奥様。はい、できました」

「ありがとう、ございます」

「もう、嫌ですわ。私は侍女なんですよ」

「そ、そうですね……慣れなくて」

「さぁ、参りましょう奥様」

「はい」


ずっと王妃に仕えていたのに、急に逆の立場になってしまって困惑ばかり。
私は、誰かに傅いてもらうような立場じゃないのに。
< 80 / 109 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop