森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「こんにちは、ジョージ様」

 エディは、少年らしいはつらつとした笑みを浮かべて、ディンビエ流の挨拶をした。

 ディンビエは、どんな時もまずは「こんにちは」である。これが出来ないと、挨拶はきちんとしろと説教されるくらいには大事なことだ。

 会ったらまずは「こんにちは」。相手がどんなに不機嫌であろうと、だ。

(まぁ、ここはロスティの大使館だから、通用しないだろうけどね)

 案の定、能天気そうなエディの挨拶に、ジョージの唇の端がヒクリと引き攣る。

 部屋の隅で揉み手をしながら畏っていた、ディンビエの高官がピャッと肩を跳ねさせた。

「お、おお怒らせるんじゃない! ロスティに歯向かったらどうなるか分からないのだぞ? きちんと、誠意を尽くしてお答えするのだ」

 ヒソヒソと高官が耳打ちしてくる。

 男の生暖かい息が耳に当たり、エディは不愉快そうに眉を寄せた。
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