森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「ふふ。くすぐったいよ、ロキース」

 笑いながらベッドを降りていくエディを、追いかけるようにロキースもベッドを降りた。

 あぁ、結婚したらこんな感じなのだろうか。

 未来に想いを馳せて、ロキースはフニャリと無防備に笑った。

 そんなロキースの無防備な顔をうっかり見てしまったエディは、顔を真っ赤にして階段を降りていく。

 熱を帯びる頰に手を押し当てて、たまらない様子で「もう……」と呟いた。

 一階へ降りると、ロキースの鼻に届いたのは美味しそうな匂いだった。

 こんがり焼いたベーコンと卵、それから蜂蜜たっぷりのトーストの匂いに、ロキースはいそいそとテーブルに近寄る。
< 329 / 390 >

この作品をシェア

pagetop