森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 花に囲まれた、素敵なお墓。

 狼が毎日手向(たむ)けてくれているのだろうか。墓の周りには点々と、白い百合の花が置かれている。

 百合の花に倣うように、エディは近くに咲いていた白い花を一輪摘んで、墓に手向けた。

 ロキースもそれに倣うように、白い花を摘んで、墓に手向ける。

 生前の祖母は花が大好きだったから、きっと喜んでいることだろう。

「お花がいっぱいで、綺麗ね、おばあちゃん」

 それは、嬉しい。
 嬉しいけれど。でも。

「おばあちゃん……」
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