森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「え、エディタの髪が……!」

 バッサリと髪を切り落とした酷い頭になった双子の姉を見て、病弱な弟は卒倒した。

「あーあ」

 兄は呆れた顔をしていたけれど、「どうせやるなら服装も」と小さくなった服をくれた。

「エディタちゃん⁈」

「ど、どうしたのだ、その格好は!」

 すっかり少年らしくなったエディタに、両親は頭を抱えた。

 これでは嫁に貰ってもらえないと両親はカンカンに怒ったが、日々男らしくなっていく彼女にいつしか諦めがついたようだ。兄が結婚したせいもあるだろうけれど。

 そのうちにエディはエディタと名乗ることをやめた。
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