はじめてのカレカノ

「えっ、どうして高槻先輩がここに?」

高槻先輩は向かい合った席ではなく、私の隣に座ってくれた。

「結月、ちょっと泣きすぎじゃない?顔がぐちゃぐちゃだよ」

「た、高槻せんぱーい。うわーーーん」

「友哉くんが、友哉くんが、すごくいい子でーー」

「うん、そうだね」

「すごくかっこよくてーー」

「うん、そうだよね」

「わだし、どもやぐんが好ぎーーー」




「うん、それはだめ」

そう言うと高槻先輩は私の顔を胸に抱いて、涙が止まるまでずっと背中をさすってくれた。

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