平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3

リズだって、就職するまでぼんやりとした知識しかなかった。教育係や相棒騎士がいれば、街中を共に歩くことだって可能なのに。

「そっか……ここでは、カルロが一緒じゃだめなのね」

リズはシーツをぎゅっとした。

だから、騎獣している時の方が安心されるのだろう。

今になって、王都に初めて降り立った時の、ジェドの言葉の意味が実感できた気がした。そして軍服着用のことも……。

「……団長様の別邸では、ずっと一緒にいられたのにな」

そして獣騎士団でも、敷地内に寮があるからすぐ会えた。

なのに、今は、とても遠い。

「寂しい、な」

ぽつりと声に出して、リズは自分の気持ちに気付いた。

この前の任務では、手を伸ばせば触れられて、尻尾で応えてもらえる距離だったのに。背中も、手も、すごく寒いのだ。

「…………団長様も、いないし……カルロも……」

リズは枕に顔を押し当てた。一人、寂しさに胸が締め付けられている中で眠りに落ちた。













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