天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


冬休みが明けて3学期が始まった。


理事長がヒーヒー言いながらも、
先方のご厚意とご協力もあり、

なんとかスケジュール調整がついて、

2月末からはいよいよ[地獄の毎週土曜日 トリプルヘッダー]が始まる。




“教頭も同席ください”


そんな中、しばらく大人しくしていたマッドサイエンティストが化学室へ私を呼び出したのは、

3勤1休の“1休”に当たる日の放課後だった。



“ガラガラ”


「遅くなってすみません。」


どうやら私が一番最後の到着だったようで・・・・?・・全員ではないのか。


部員全員を集めていると思った部屋の中。


阿部先生の前に着席していたのは、

キャプテンの中村君、副キャプテンの龍君、エースの憲伸君。

それにマネージャーの筒井さんだった。



「教頭先生聞きましたよ!
1日3試合とか燃えてきた!!」


どうやら2月末から始まる地獄の土曜日の説明を先にしていたようで、

龍君の目が爛々と光っている。

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