お願い、あと少しだけ

ハワイアンカフェ

梅田駅近くの、路地を入ったところにあるカフェに2人は入っていた。ハワイアンカフェで、ロコモコが美味しいとの口コミのカフェだ。

「いらっしゃいませ。お二人様ですか?窓際のお席へどうぞ」

12時を少し過ぎていたからだろうか、サラリーマンやOLの姿がちらほらと見受けられる。

メニューを差し出されて、奈緒子が呟いた。

「パンケーキもあるんだねぇ。でも、今日は、ハワイアンロコモコセット。飲み物は・・・・ん~、グァバジュース、マンゴージュース、迷うなぁ」

くすくす・・・その様子を微笑ましそうに見ながら弘樹が言った。

「ジュースは半分こしよ。両方、飲みたいんだろ?」

「うんっっ」

弘樹は手を挙げて、ウェイトレスを呼んだ。

「ハワイアンロコモコセット、2つ。飲み物は、グァバジュースとマンゴージュースで」

「お飲み物はお先でよろしいですか?」

いいよね、と奈緒子に目で確認して。

「はい」

「少々お待ちください」

ウェイトレスが去ると、奈緒子がふいに言った。

「この音楽、流れてる音楽、いいね。ハワイアンミュージックって言うの?」

「あぁ。フラダンスとかしそうな感じ。思ったんだけど、奈緒子、ハワイ好きなの?この店、奈緒子の一押しだったし」

「うん。行ったことは無いんだけどね。フラダンスの体験教室なら行ったことあるよ。フラってね、真面目にやると結構筋肉使うんだよ。体験だけじゃなく入会してたら痩せてたかも」

「はははっ、奈緒子、別に太ってないじゃん」

「痩せてもないでしょ?」

「確かに!」

「こら~っ、そこは彼氏としては否定すべきとこ!!」

「肉付きのいい奈緒子も好きだよ」

真顔で言う弘樹に、真っ赤になる奈緒子だった。

「な、新婚旅行はハワイが良くない?日本語通じそうだし」

「いいかも」

2人の未来が少し見えた瞬間だった。





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