ヤンデレな子犬系狼様の愛は重すぎる。

「一緒閉じ込められてね」

【side 尊和】

 こんなにも弱々しいなんて……。

 ごめんね、ヒヨ……でも、僕ももう我慢できないよ……。

 ヒヨの華奢な体を軽く抱き上げて、横抱きにして自分の部屋に向かった。

「おい尊和、なにしてんだ」

「あ、にぃ。どうしたの?」

「どうしたのじゃねぇ、なんで日和が気絶してんだよ」

「やだなぁ。寝ちゃっただけだよ」

「絶対嘘だ」

「まぁ……いいじゃん、兄貴には関係ないよ」

 ものすごく小さく低い声でそう言い、再び部屋に向かった。

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