ヤンデレな子犬系狼様の愛は重すぎる。
 そう思いながら、ヒヨを抱き寄せる。

 やっぱり……離れて欲しくない……。

「ふふっ、寂しいね……でも、そのおかげで次会えるのが楽しみだよっ」

「うんっ……」

「っ……きゅんとしちゃったよっ……私も、それやられると、胸が痛むからっ……」

 このまま逃したくない。

 逃がすという言い方は、ちょっとちがうかもしれないけれど、とにかく……はなしたくない。

「尊和くん、じゃあ、帰るね」

「せめて……送らせて」

「っぅ……わかったよぉっ……」



 ヒヨの支度が終わり、車に向かう。

「あ、相変わらず綺麗な車っ……」

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