テスト返却
2

しかし、3年後の大学について落ち込んでいる場合ではなかった。何と、私は赤点を取ってしまったのだ。私の高校の赤点は30点。でも、私の古典の点数は22点だ。

私の将来への絶望はより大きくなった。涙がぽろぽろと溢れて止まらない。ただでさえ、私は情けない人間なのに赤点を取ったことで改めて「できない人間」の烙印を押されたような気がした。また、「私が泣いている事をクラスメイトは不審に思うだろうか。」とか「私は良い大学に入れず、就職も失敗するのだろうか。」とか不安が押し寄せた。

もう、何もかもから逃げ出したかった。
< 3 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop