【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
◎愛すること、愛されること



 その瞬間にわたしは、ゾクッとした何かを感じた。

「……なんで、どうして……?」

 わたしがそう問い掛けると、神宮寺社長はわたしの方に近寄ってきた。

「なんで?……俺がアイツのこと、嫌いだから?」

「そんな……」

 光星さんのことを嫌いだからって、そんな風にすることが、いいと思ってるってこと……?

「だって俺はさ、アイツに奪い取られたんだよ?好きだった人を」

 そう言われたわたしは、何も言えなくなってしまった。

「俺がずっと好きだった人を、抱いたって言われたんだよ? そんなのさ、許せる訳なくない?」

「……え? 神宮寺……社長?」

 神宮寺社長は、わたしの顎を掴むとそっと唇を近付けてきた。

「莉沙ちゃん。……俺のものになって」

 そう言って彼は、わたしの唇に、自分の唇を重ねてきた。

「んっ、ちょっ……やめて……ください」

 抵抗しようしたらそれを阻止されて、そのまま腕を引っ張られて、ベッドに放り投げられた。

「きゃっ……!」
< 100 / 125 >

この作品をシェア

pagetop