【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。


「そうよね……。どう? 担当、誰かに代わってもらう?」

「えっ!?」

 出来るなら、出来ることなら、いっそ本当はそうしたい。そうしたいけど……。

「遠藤さん?」

「あ、い、いえ! 大丈夫です。……たぶん」

 でもそんなことしたら、彼から逃げることになってしまう。 例え彼と身体を何度重ね合ったとしても、わたしは絶対に彼から契約をとりたい。

「そう?何かあれば、遠慮なく言ってね」

「はい。ありがとうございます」

 契約を取りたいわたしと、わたしに交際を申し込みたい彼。その考えを利害を一致させる方法、何かないのかな……。

 アイツ、わたしを抱いたらそれで満足しちゃって。わたしの話なんて、ろくに聞きもしない。わたしは契約を取りたい気持ちがあるのに、アイツには全くその気がないのだ。

 それをどうにかして、契約まで持っていく方法は、何かないのだろうか……。そんな考えが何も浮かばない自分は、本当に未熟だと思う。何か神様に、お祈りしなくちゃかな……。
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