【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。



「莉沙……」

 こうして光星さんに抱かれる度に、わたしは彼に愛されていると実感した。何度も名前を呼ばれて、理性が狂いそうになった。

「はぁっ……やっ、待って……」

「莉沙、シーツ掴んでていいから」

「あぁっ……っ、んっ」

 体位を変えては、また奥深くまで抱かれた。彼の汗ばんだその表情はとても色っぽくて、お互いの理性はもう完全に崩壊した。

 あれからどのくらい抱かれていたのかは、分からない。……だけど気付いたら、わたしたちはベッドの中で深く眠りについていた。彼の腕に抱かれながら。

 目を覚ますと、彼はまだ寝息を立てていた。わたしは彼を起こさないようにベッドから起き上がると、そのままシャワーを浴びた。わたしの身体には、無数の赤い跡が付いていた。

 その赤い跡は、彼が昨日、わたしに付けたものだ。きっと光星さんは、わたしが彼のものだという印を付けたかったんだと思う。

 ……今思えば、神宮寺社長に取られなくないという、気持ちの表れなのかもしれない。
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