幼なじみの溺愛が、私を離してくれません

「ごめんね、雫。起きるの遅くなっちゃって、雫の寝顔を見る時間がなかったんだ…。はぁ、夜更かしするんじゃなかった…」


「…はぁ。何に謝ってるの?寝顔なんか見ないでいいから。早くベッドから降りて」


わざと冷たい声でそう言うと、いつもの眩しい笑顔を返す。


「やだ。まだ時間あるでしょ?雫にぎゅってする」


言葉通り、私をぎゅっと包み込んでくるのはいつものこと。


…でも、何度されたって慣れない。


「…っ、ねぇ、離れて。私、着替えるから」


「んー、もうちょっとだけ」

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