サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

今日はお弁当を食べた後、私の進路について恭介に相談しようと思っていて。

相変わらず、眠いーって私の肩に寄りかかってきた恭介。


「ねぇ、恭介。そのままでいいから聞いて欲しいことがあるの」

「んー? なに?」

「恭介は高校卒業したらどうするの?」

「俺? 俺は大学に行くつもりだよ。ん? 詩織の話じゃないの?」

「うん。私のことだよ。恭介は大学でもサッカー続けるの?」

「また俺の話? サッカーは、続けたいとは思ってるけど」

「そっか。私ね、恭介みたいなスポーツ選手のサポートがしたいと思ってて」

「サポートってどんな事?」

「たとえば、管理栄養士の資格を取ってから公認スポーツ栄養士とか。あとは理学療法士」

「そうなんだ。詩織のそんな話、初めて聞いた」

「そうだったね。言ったことなかったね」

「どっちも立派な仕事だな。詩織、ちゃんと将来の事考えてるんだ」

「どちらの資格を取るにしてもその学科のある大学を受験することになるの」

「どこら辺の大学なの?」

「ここから一番近くの大学でも自宅からは通える距離じゃないんだよね」

「えっ! 一人暮らしすんの? 詩織、それ大丈夫?」

「一人暮らし、ちょっと怖いけどね。でも楽しみでもあるよ」
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