サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
第二部 大学編
◎ 新しい生活 -詩織-
卒業式ではあんなに皆と別れたくない、恭介と同じ空間にもういられないんだって淋しくて悲しかったのに、高校を卒業すると大学入学までの約一か月の間にやらなけらばならないことが沢山あって、高校卒業の余韻に浸っている時間はまったく無い。
私の入学する大学は自宅から電車で1時間半の場所にあり、朝夕の混んでいる時間に電車で通うよりも大学の近くにアパートを借りて一人暮らしすることを選んだから、そのアパート選びから始めなければならなくて。
恭介からは借りるアパートの条件が出されるし。
・駅から近いこと
・セキュリティがしっかりしていること
・なるべく上層階
・大きなベッドが置ける広さの部屋があること
最後の条件は恭介の下心見え見えだから却下だけど。
両親も私のことをとても心配してくれていて、多少家賃が高くてもしっかりした部屋を借りるようにって言ってくれている。