サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
私はさっき那美が教えてくれたK大学の各学部別キャンパス所在地を出して、それを恭介に見せた。
≪国際学部 北海道札幌市≫
「ね。恭介は4月からの1年と、海外から帰って来てからの残りの2年も北海道なの」
「いやいや、それは嘘だよ。俺、そんなの知らねーよ」
「ごめんね、ちゃんと調べなかった私が悪いね」
「詩織のせいじゃないし。嘘だろ。俺、俺・・・なんてミスをしてんだよ!」
「恭介、たったの4年だもん。それに北海道って飛行機ですぐだよ。いつでも会えるよ。私、会いに行くから」
それからの恭介はずっと自分を責めてしまい、運ばれてきたステーキも喉に通らなくて。
頭を抱えては溜息を何度も何度もついていた。
「恭介、ご飯はちゃんと食べよう。今日はハードな試合をしてきたんだからちゃんと栄養は摂らないと。ね」