規制アプリ
が、特になにもないし、鏡もない。


一体どうしたんだろう?


そう思って踊り場まで移動したとき、窓の外から眩しい光が入り込んだ。


目を細めて外を確認してみると、ちょうどカーブミラーが光を反射しているのがわかった。


あ、鏡だ。


あたしは冷静にそう思っていた。


蕾は窓から入り込む眩しさに、あのカーブミラーを見てしまったんだ。


今のあたしと同じように。


うずくまってガタガタと震えている蕾は今にも倒れてしまいそうなほど青い顔をしている。


これじゃ授業を受けるところではなさそうだ。


「ごめん……今日はもう帰る」


蕾は震える声でそう言ったのだった。
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